ChatGPT君と蛙化現象について考えてみた

こんにちは。

今回の「ChatGPT君と一緒にいらんこと考えてみよう」はですね。最近良く耳にする

蛙化現象

を取り上げたいと思います。

まずね、蛙化現象とはなにかと。

毎度お馴染みウィキペディア君はこう言っております。

 

ウィキペディア:

蛙化現象(かえるかげんしょう)とは、好意を抱いている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感を持つようになる現象である。

「好きだった相手」が「生理的に無理」と思うほど逆の感情になることから、グリム童話『かえるの王さま』に例えて蛙化現象と呼ばれる。蛙化現象はノンセクシャルやリスロマンティックとは別に考えられている。

蛙化現象(最終更新 2023年6月5日 (月) 23:28 UTCの版)ウィキペディア日本語版

 

だそうです。

このウィキペディア君が言っているグリム童話『かえるの王さま』ってなんだっけ?どんな話だっけ?と思ってそれもウィキペディア君に訊いてみた。

 

ウィキペディア君:
ある国の王女が、森の泉に金の鞠を落としてしまう。そこへカエルが「自分を王女様のお友達にしてくれて、隣に座って同じ皿から食事を取って、あなたのベッドで寝かせてくれるのなら、拾ってきてあげよう」と申し出る。王女は条件をのむが鞠を取り戻せた途端、カエルを置き去りにして走って城へ帰ってしまう。
翌日王女が家族と夕食を取っていると、カエルが城に現れて王女に約束を守るように要求する。 王は王女から事情を訊き、約束を守るように命じる。王女が嫌々ながらもカエルと一緒に夕食をとった後、カエルは王女のベッドでの同衾を要求する。王女は恐怖と嫌悪から泣きながら拒むが、王の命令によって寝室へ行くこととなる。
王女は寝室の隅にカエルを置いて一人で寝てしまおうとするが、カエルは「自分をベッドに上げてください、さもないと王に言いつける」と抗議する。王女は腹を立て、罵りながらカエルを壁に叩きつけようとる。するとカエルの魔法が解け、立派な王子の姿に戻る。これまでの無礼を詫びた王の求婚を受け[要出典]、間もなく二人は仲良くなり、婚約をする。
しばらくして、王子の国から忠実な家来のハインリヒが馬車で迎えにやってくる。ハインリヒは王子がカエルになってしまった折、悲しみに胸が張り裂けそうだったので胸に3本の鉄の帯を巻き付けていたが、無事人に戻ることのできた王子と花嫁と共に祖国に戻る道中、鉄帯は喜びによって1本ずつ大きな音をたてて弾けて外れていく。
カエルの王さま(最終更新 2023年5月15日 (月) 17:31 UTCの版)『ウィキペディア日本語版

 

という話だ。確かに子供の頃に読んだ記憶がある。
なんというか、カエルから王子になったときの王女の激変っぷりがエグいわ。
まぁそれはいいですよ。グリム童話ってこういう身も蓋も無い話多いからね。だからまあそこは置いておいて、

ChatGPT君はなんと答えるか訊いてみた。

のzの:
「蛙化現象とはなんですか?」

ChatGPT:
「蛙化現象(かえるかげんしょう)とは、特定の地域で蛙の数が急増する現象を指す言葉です。蛙は水生生物であり、水辺の環境に適応して生息しています。蛙化現象が起こる場合、水辺の環境が改善されることで、蛙の生存条件が良くなり、その結果として蛙の個体数が増加することがあります。蛙化現象は、一般的に環境改善の結果として発生することが多いです。たとえば、湖や池の浄化や水質改善、水辺の植生の回復などが原因として挙げられます。これらの改善が行われると、蛙が繁殖しやすい環境が整い、その結果、蛙の数が急増することがあります。蛙化現象は、生態系のバランスにも影響を及ぼすことがあります。蛙は昆虫や小動物を食べることが多く、その存在は食物連鎖において重要な位置を占めています。一方で、蛙の急増によって他の生物への影響が生じる場合もあります。たとえば、蛙が生息する水域の水辺植生が減少したり、他の動物の生息地や食物を蛙が占拠することがあるかもしれません。蛙化現象は、環境の変化によって引き起こされる現象であり、自然の生態系の一部として考えられます。環境保全や生態系のバランスを考慮しながら、適切な対策や管理が必要とされます」

おーい、帰って来ーい。どこまで行くんだー?
あかん、思いっきり外しとる。気付きもしない。
こういうヤツいるよね。全く的外れなことを意気揚々と自信たっぷりに語り続けるヤツ。
仕方が無いのでもう一回訊いた。

のzの:
「心理学における蛙化現象の説明をお願いいたします」

ChatGPT
「申し訳ありません、私の先行きのトレーニングデータにおいて「蛙化現象」という心理学用語は見当たりません。もしかすると、一般的な心理学用語として一般化されていないか、間違って伝えられた可能性があります。
もし心理学における別の用語や概念について質問があれば、お手伝いできるかもしれませんので、どうぞお知らせください。」

つまりは知らんと。
うん、正直でよろしい。
仕方が無いので教えてやろうと思った。

のzの:
「(上記ウィキペディアのURLを貼って)これが心理学における蛙化現象だそうです。私も最近知りました。」

ChatGPT:
「おっしゃる通り、蛙化現象(かえるかげんしょう)は心理学における用語であり、特定の心理現象に関する現象を指します。蛙化現象は、新たな情報や刺激が個人に与えられた場合に、その情報や刺激が個人の意識から一時的に排除される現象を指します。
この用語は、蛙の実験に関連しています。蛙の実験では、蛙を沸騰させずにゆっくりと温めると、蛙は周囲の温度変化に対して適応し、自身の死に気づかずに煮えてしまうと言われます。心理学的には、この蛙の実験を応用して、個人が情報や刺激の変化に対して鈍感になり、それに対する意識が欠如する状態を表現するために「蛙化現象」という言葉が使われています。
具体的な例としては、日常生活において長期間にわたって同じ環境やルーティンに囚われている人が、新しい情報や刺激に敏感になれず、変化に気づかない状態が挙げられます。これは、心理的な適応や無意識の反応によって引き起こされる場合があります。
蛙化現象は、人々が新しい情報や刺激に対して注意を向け、状況の変化に敏感になることの重要性を示しています。意識的な注意や柔軟性を持ち、状況の変化に適応する能力は、個人の成長や問題解決において重要な要素となります。」

違うよー。普通に違いますよー。それはゆでガエル現象(或いはゆでガエル理論)ですよー。
仕方がないので私がウィキ君の説明を要約して教えて上げました。
のzの:
「蛙化現象(かえるかげんしょう)とは、好意を抱いている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感を持つようになる現象である…ということだそうです。私も知りませんでした。」

すると

ChatGPT:
「申し訳ありません、誤った情報を伝えてしまいました。おっしゃる「蛙化現象(かえるかげんしょう)」は、私の知識には存在しませんでした。」

うん。君のそういう素直なところ好きだよ。

ChatGPT:
「ただし、一般的に心理学において、好意を持っている相手に好意を返されることで、その相手への好意が一層強くなるという心理的な現象は存在します。これは「好意の相互性」として知られています。」

「さっきのは知らなかったけど、俺はもっと凄いこんなことも知ってるんだぜー」的なヤツ?負けず嫌いのヤツが良くこういう返しするよな。
まあ良い。続けたまえ。

ChatGPT:
「一方で、好意を抱いている相手に対して嫌悪感を持つようになる現象については、「反感の転換」という心理的な現象が関連するかもしれません。反感の転換は、相手が自分に好意を抱いていることが明らかになると、逆に自分がその相手に対して否定的な感情を抱くようになることを指します。
具体的なメカニズムや要因は個人によって異なる可能性がありますが、反感の転換は、自己評価の変動や心理的な葛藤に関連していることが考えられます。このような現象は人間の心理の複雑な側面の一つであり、一般的な傾向として一概に当てはめられるものではありません。
ただし、具体的な文脈や状況によって異なる解釈があるかもしれませんので、文献や専門家の見解を参考にすることをおすすめします。おっしゃる蛙化現象については、より詳しい情報を得ることが重要です。」

反感の転換?
聞いたこと無いな。ネットで検索してみたが出て来ない。
仕方ないのでChatGPT本人に訊いてみた。

のzの:
「反感の転換の具体的な解説文はありますか?」

ChatGPT︰
「もちろんです。以下に反感の転換の具体的な解説文を示します。
反感の転換(はんかんのてんかん)とは、ある対象や人物に対して最初は好意や好感を抱いていたにも関わらず、その対象や人物が自分に対して好意を持つことが明らかになると、逆に否定的な感情や嫌悪感を抱くようになる心理現象を指します。これは一般的に、心理的な葛藤や自己評価の変動に関連しています。
反感の転換は、以下のようなメカニズムによって生じるとされています:心理的な葛藤: 反感の転換は、自分自身が好意を抱いていた相手から好意を受けることによって心理的な葛藤が生じる場合があります。これは、自己イメージや価値観に矛盾が生じることによって、否定的な感情が浮上することがあります。
自己評価の変動: 反感の転換は、自己評価の変動とも関連しています。相手が自分に好意を持つことが明らかになると、自己価値や自己評価が高まる一方で、相手への価値や評価が下がると感じることがあります。この自己評価の変動により、逆に嫌悪感や否定的な感情が生じることがあります。
心理的な飽和: 反感の転換は、相手からの好意が長期間にわたって継続する場合に起こりやすいとされています。相手の好意が飽和状態に達すると、それに対する感謝や喜びが薄れ、逆に嫌悪感や不快感が生じることがあります。反感の転換は個人差があり、すべての人に当てはまるわけではありません。また、反感の転換が生じる具体的な要因やメカニズムは複雑であり、文脈や個人の特性によって異なることもあります。心理学においては、この現象を理解するために研究が行われていますが、まだ解明されていない側面も存在します。以上が反感の転換の一般的なメカニズムですが、以下に具体的な例を挙げることで理解を深めることができます。
例1: 自己評価の変動による反感の転換 
ある人が自己評価が低いと感じているとします。そこに好意を抱いている相手が現れ、その相手から好意を受けることが明らかになります。最初は相手の好意に喜びや安心感を感じるかもしれませんが、しだいに自己評価が高まり、自分が相手よりも優れていると感じるようになります。この自己評価の変動により、逆に相手に対して嫌悪感や否定的な感情が生じることがあります。
例2: 心理的な飽和による反感の転換 
ある人が長期間にわたって特定の人物から好意を受け続ける状況に置かれます。最初は相手の好意に対して感謝や喜びを抱くかもしれませんが、時間が経つにつれて相手の好意が当たり前となり、感謝や喜びが薄れてしまいます。結果として、逆に相手への嫌悪感や不快感が生じることがあります。
これらは一例であり、個人や状況によって異なるパターンが存在します。また、反感の転換が必ずしも意識的なプロセスではなく、無意識のレベルで起こることもあります。心理学の研究では、反感の転換が社会的な関係や感情の変動にどのように影響を与えるかを理解しようとしています。しかし、この現象はまだ完全に解明されていないため、研究が進められています。
以上が反感の転換の具体的な解説です。ご質問があればお答えします。」

なるほどこれはとても勉強になった。しかしこれほどしっかりとした解説があるのに、ネット上にあまり転がって無いってことは、まああんまり一般的な知見では無いということなのだろうな。

まあそれはそれとしてだ。
私が今回この『蛙化現象』について一番言いたいことをChatGPT君にぶつけてみた。

のzの:
「私が腑に落ちないのは、まあ要するに何かをきっかけに気が変わることを指して、グリム童話の『カエルの王様』を(例えとして)用いることです。確かにグリム童話のお姫様はカエルから求婚されて嫌がったのにカエルが王子になった途端に気が変わりましたが、それは明らかに結婚を嫌がる根本的問題が解決したからで、理由がはっきりしています。でも蛙化現象の気が変わる理由ははっきりしていません。これは合致した例えとは言えない気がするんですよね。どう思いますか?」

ChatGPT:
「ご指摘の通りです。蛙化現象という言葉をグリム童話のカエルの王様のストーリーに当てはめることは、確かに厳密には合致しないように思えます。カエルの王様のストーリーでは、お姫様はカエルを嫌がりますが、カエルが王子に変身した後に気が変わるのは、問題が解決されたことによるものです。
一方、蛙化現象は一般的には、好意を抱いていた相手が自分に好意を返した場合に、逆に嫌悪感や興味の低下が生じる現象を指すとされています。具体的な心理的なメカニズムや原因は複雑であり、一概には説明できませんが、一部の人々に見られる現象として研究されています。
蛙化現象に関しては、まだ十分に研究が進んでいるわけではなく、個人の心理的な要因や文化的背景などが関与している可能性があります。そのため、個別のケースや文脈によって異なる解釈が存在することもあります。
以上のことから、グリム童話のストーリーと蛙化現象を直接的に関連づけることは困難であり、異なる概念として考えるべきであると言えます。おっしゃるように、蛙化現象は結婚を嫌がる根本的問題の解決とは異なる、一時的な心理的な変化を指しています。」

ふむふむ、同意してくれてありがとう。我が意を得たりという思いだ。

しかしここで終わるつもりはない。何より私は門外漢だし、『蛙化現象』に広く深く携わっている人に知識も情熱も勝てるわけがない。恐らくは私の指摘は専門家からしたら的外れということになると思う。

だからまあもう一度じっくりと考えてみることにした。

 

まず『蛙化現象』の「蛙化ってなんだ?」ということから考えてみる。

「蛙化」とは文字通り「カエルになる」ことだ。

ではグリム童話『カエルの王さま』の中で「カエルになる」とはどういうことだ?

それは「嫌われる存在」になるということと同義だ。もっと言えば女性に、もっともっと限定して言えばお姫様に嫌われる存在になるということだ。

つまり『カエル=嫌い』だ。

『カエル』は嫌いを象徴している。

ここまで言えば後は簡単だ。

『王子=好き』で

『王子』は好きを象徴している。

カエルは王子に戻ったので、お姫様は『好き』になったのだ。

つまり『カエルの王さま』は『王子化現象』ということになる。

だから『蛙化現象』はいきなり嫌いになったり好きになったりする事象自体を指しているに過ぎないわけで、その『理由』はどうでもいいわけだ。

「理由はどうでもいい?」

私たちが普段生活していく中では理由が最も重要だと思うけれども、純粋に現象だけを研究している人間にとっては理由は二の次なのかもしれない。

「どうでもいいは言い過ぎだろう!」

と怒る方もいるかもしれない。

「そもそもいきなり嫌いになる根本的理由がわからないから問題提起として『蛙化現象』と名付けたんちゃうんかい!?」

私もそう思う。

だけど一歩退いて考えてみればわかる。

「好きになる理由」「嫌いになる理由」の基準なんてものは

その時代時代によって変化するものです。

『カエルの王さま』の時代に於いては「カエルは嫌い」で「王子は好き」ということで異論はないかもしれない。私もそう思い込んでいるしそう刷り込まれている。

しかしこれが現代でもそのまま当てはまるかというと、そうはならない気がする。

現代だとカエルだからといって必ずしも毛嫌いする人ばかりではないかもしれない。

最近は爬虫類やら両生類やらをペットとして飼うことはそんなに珍しくなくなってきているし、カエルをカワイイと思う女性がいたとしてもおかしくない。いやもちろん一緒に寝られるかと言われればそれは躊躇してしまうかもしれないけれど、例え一緒に寝たとしてもたかがカエルである。カエルに何が出来るというのだ?

それよりも王子の方が問題である。物語の中ではもちろん「良い王子」ということになっているが、本当に「良い王子」ばっかりか?実は「変態サイコパスDV野郎」である可能性だって十分あり得る。しかも性質悪いことに結婚してからその本領を発揮するタイプだっている。そんなやつと同衾することの方がかえって危険である。そんなヤツと結婚したら後の人生お終いである。

毒ガエルじゃない限り、カエルのほうがまだましかもわからない。

それに現代では女性にとって必ずしも結婚することが幸せになることでは無くなってきている。働く女性は当たり前だし、そういう女性にとってみればカエルをペットにして水槽にでも入れ、毎日それを鑑賞して癒される生活の方が楽かもしれない。わけのわからない男と暮らすよりは。

だから好きになる理由・嫌いになる理由なんてどうでも良い。

それよりも何かをきっかけに気が変わってしまうそのことの方が問題だ。そこから表出してくる『理由』とやらは本当に嫌いになる『理由』と言えるのか?

私は心理学というものを勉強したことが無いのでよくわからないが、その場合は深層心理というものを探ろうとするのではないですか?

本当の理由はもっと奥深くにあって、本人が

「だって急に靡いてくるのがなんかキモい」

といくら表面上は言っていたとしても、そこには本当の理由はないかもわからない。

もっと別のところに理由はあったりするかもしれない。

そっちを探ろうとするんではないですかね?

そういう意味での「理由なんてどうでもいい」です。

 

たぶんそこが私と、この『蛙化現象』の研究者とのギャップなんだろうなと思った次第でした。

 

以上です。最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

※ちなみに『反感の転換』の文献を知りたいという方の為に、ChatGPT君が教えてくれたので、それを以下に書いておきます。もし興味があるのなら探して読んでみたらいいと思います。

 

ChatGPT:

「反感の転換に関する学術的な文献を2〜3つご紹介します。以下は、反感の転換について研究された論文の一部です。

1. Norton, M. I., Frost, J. H., & Ariely, D. (2007). Less is more: The lure of ambiguity, or why familiarity breeds contempt. Journal of Personality and Social Psychology, 92(1), 97-105.

この論文では、反感の転換に関する実験的な研究が行われています。著者たちは、好意を持っている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感が生じる可能性があることを示しています。

2. Clark, M. S., & Lemay Jr, E. P. (2010). Close relationships. In S. T. Fiske, D. T. Gilbert, & G. Lindzey (Eds.), Handbook of Social Psychology (5th ed., Vol. 2, pp. 898-940). Wiley.

この論文は、社会心理学の権威であるマーガレット・クラークとジェームズ・レメイによる章です。反感の転換についても触れられており、関連する理論や実験結果が解説されています。

これらの文献は、反感の転換に関する研究の一部を紹介するものであり、詳細な情報や他の関連研究を探るためには、各文献を参照してください。また、これらの文献にはアクセス制限がある場合があるため、大学や研究機関の図書館やオンラインの学術データベースを利用すると良いでしょう。

もし他に何かお手伝いできることがあればお知らせください。」