ChatGPTとの付き合い方。

 

 

しばらくぶりに更新させていただきます。

2019年が最終更新だからしばらくぶりどころの話ではありませんけどね。

 

さて、最近は話題のChatGPTを使って色々と遊んでいるわけですが、

色々遊んでみてわかったことがあります。

そもそもこいつは全然物知りなヤツでは無いです。

というかかなり物を知りません。

何でもかんでも質問すればズバッと明確な答えが返って来るわけではありません。

しかもこいつわからないときは知ったかぶりします。つまりはエアプです。

訊かれた質問がわからないときは、適当に知っている知識を繋ぎ合わせて、全く的外れな回答をします。

 

だからこいつに質問して出て来た答えをそのまま鵜呑みにしていると大変なことになるので注意が要ります。

 

今回質問したのが以下の内容です。

 

のzの「何故人民元のお札には圓の字が印刷されているのですか?元ではないのですか?」

 

ええ、解説が必要だと思います。今日はまあ仕事が休みでして、昼間から某放送局のワイドショーを見ていたのですが、そこではアメリカの債務上限引き上げ問題を扱っていたわけです。債務上限引き上げ問題も物凄く重要な問題ですが、ここでは説明を割愛させていただきます。

 

その時に使われた資料映像の中に人民元札が出て来たんですね。

それでその人民元札の映像を見ていてふと意外な字が見えたんです。

(実際の字は簡体字表記)

皆さんご存じの「えん」という漢字の旧字体ですね。つまり「円」という意味です。

「???」

変ですよね?だって人民元札ですよ?「元」という字が使われるならともかく何で日本と同じ「圓」やねんと。

それでまあ以前だったら先ずはググって調べるんですけど、最近はChatGPTに訊いてみることが多いんですね。

それでまあ訊いてみました。

以下にその解答を書きます。

 

ChatGPT君:

「実際には、中国の通貨である人民元RMB)のお札には「元」という字が印刷されています。ご質問の「圓」という字は、人民元旧字体であり、現在のお札には使用されていません。

人民元は、中国で使用されている通貨の単位です。この単位は、「元」という字で表されます。ただし、かつては「圓」という字が使用されていました。1955年に人民元が導入された際には「圓」が使用されていましたが、1980年代に現在の「元」に変更されました。

そのため、現在の人民元のお札には「元」という字が印刷されています。この変更は、中国政府が通貨単位の表記を統一するために行われたものであり、旧字体の「圓」は使用されなくなりました。」

 

いやちょっと待てよと。それほんまかいなと。「人民元旧字体」が圓だなんて聞いたことないぞと。そもそも大手のテレビ局が最新の人民元札の映像を資料として出せないなんてこと無いだろうと。

こう思ったんですね。

それでもう一回こう質問してみたわけです。

 

のzの「ということは私が見た映像は旧札の映像だったということですね。

 

そしたら

ChatGPT君:

「おそらく、あなたが見た映像は過去に流通していた旧版の人民元の映像である可能性があります。現在の人民元のお札には「元」という字が印刷されており、旧字体の「圓」は使用されていません。

中国の通貨は改訂されることがあり、新しいデザインやセキュリティ機能が追加されることがあります。したがって、過去のバージョンのお札が映像や写真に残されていることもあります。

もし映像で見た人民元のお札が「圓」という字が印刷されているものだった場合、それは旧版のお札である可能性が高いです。中国では1980年代に現在の「元」という字に変更されましたので、それ以前のお札には「圓」という字が使用されていました。」

 

それで最新の人民元札の映像を見てみようとググったわけです。

そしたらまあ全然その通りじゃないですよと。

最新の人民元札にもしっかり「圓」の字が使われてますよと。

そういう結果になったわけです。

ここで

「全然違うやないかいワレ!?なにいい加減なことヌかしとるんじゃボケ!カス!君とはもうやっとられんわ!(いんちき関西弁)」

と言ってスマホを叩き壊すことは簡単ですが、もちろんそんなことはしないでですね、信頼のおけるウィキペディア君に訊いてみたわけです。

 

Wikipedia君:

実際に発行、流通する紙幣には、「圆」(日本における「円」の正字である「圓」の簡体字)と単位表記されている。「圆」には、発音が同じ「yuán」で画数の少ない「元」を充てるのが習慣となっているため、「人民元」と呼ばれる。ISOコードのCNYは「Chinese yuan」の略であり、そこから「中国元」とも呼ばれている。中国王朝の一つである元は、表記も発音も同じであるものの無関係である。中国語では、貨幣の単位を話し言葉と書き言葉とで使い分け、口語では「元」を「块(塊、拼音: kuài)」と呼ぶ。人民元(最終更新 2023年5月7日 (日) 10:10 UTCの版)ウィキペディア日本語版

 

だそうです。まあつまりは元から「圓」という字は使われていたと。「元」という字が充てられたのは同じ「yuan」という発音でなおかつ画数が少ないからで、それが習慣になっているからだと。そこから人民元と呼ばれるようになったということでした。

 

それでウィキペディア君の見解をChatGPT君にぶつけてみました。

 

ChatGPT君:

「おっしゃる通り、私の前回の回答には誤りがありました。申し訳ありません。

実際に中国の人民元の紙幣には、簡体字の「圆」が印刷されています。この「圆」は、日本の漢字表記である「円」の正字体となります。私の前回の回答で述べたように、現在の人民元のお札には「元」という字は使用されていません。

また、中国語では口語と書き言葉で貨幣の単位を使い分けており、口語では「元」の代わりに「块(塊、拼音: kuài)」と呼びます。ISOコードのCNYは「Chinese yuan」の略称であり、「中国元」とも呼ばれることがあります。

再度、前回の回答の誤りについてお詫び申し上げます。正しい情報を提供できるように努めますので、今後も何か質問がありましたら遠慮なくどうぞ。」

 

いいんやで、わかってくれれば。

そうやって下手に出てくれる分には怒る気も失せるので、まあ許してやることにしました。

まあこっちもウィキペディアを引き合いに出したりして悪かったなと思っているのでまあこれで納めてやろうと思いました。

まあそれはそれで良いんですけど、もう一つ疑問が浮上してきました。

まあつまりは「圓」そのものは一体どこから来たんだと。

それでまあ信頼のおけるウィキ君に訊いてみたわけです。

 

Wikipedia君:

「中国においては古来から銅銭が通貨として広く用いられてきたが、経済の拡大、あるいは産銅不足から銅銭のみによる取引に限界が生ずるようになった。宋・元以後には紙幣や銀(銀地金や銀製品)が通貨の代わりに用いられるようになり、明・清においても銅銭は引続き併行流通したものの、銀錠と呼ばれる秤量貨幣が通貨の主導的な地位を占めるようになった。

18世紀になると絹織物や茶の代価として、スペインおよびその植民地であったメキシコから多量のメキシコドルなどの大型銀貨が流入するようになり、「銀圓」と呼ばれて中国国内でも広く流通した。銀圓は従来の銀錠に対し、メキシコドルが円形の銀貨であったことに由来する。メキシコは漢字で「墨西哥」と表記され、メキシコドルは「墨銀」とも呼ばれた。また当初は南蛮から流入したことを意味する「番銀/蕃銀」や、デザインおよび英(イン)と同じ発音である「鷹」から「鷹洋」の呼称もあった。」(最終更新 2023年4月20日 (木) 15:33 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』(太字はブログ主)

 

まあつまりは、元々は中国でメキシコドルが流通し始めて、それが丸い銀貨だったので丸いを意味する圓をくっ付けて「銀圓」という様になったと。それが始まりらしい。

それからついでに書いておくと、なんでメキシコドルがそんなに東アジアで流通したのかについてもウィキ君に書いてありました。

 

Wikipedia君:

ヘラクレスの柱を描いたピラードルとも呼ばれるスペインドルはスペイン王カルロス1世の命により1535年に鋳造が始まり、1821年にはメキシコが独立し、1823年からは鷲を描いたメキシコドルが発行された。特にメキシコドルは1903年までに総鋳造量が約35億5000ドルに達し、世界の流通市場を圧倒した。メキシコドルは量目27.07グラム、品位90.3%であり、スペインドルもほぼ同様であった。」(最終更新 2023年4月20日 (木) 15:33 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』(太字はブログ主)

 

まあつまりは元々はスペインドルが主流だったけど、メキシコが独立した後はメキシコドルの流通量が半端なかったというわけだ。

 

更にウィキ君にはこんなことも書いてあった。

 

Wikipedia君:

 ドルの起源はターラーであるとされるが、アメリカの1ドル銀貨はメキシコドルに基づくもので、量目、銀品位もほぼ等しくつくられた。また東アジアにおいてはドルを漢字「圓」で表記したのであり、圓、ドル共に元をたどれば起源を同じくするもので、19世紀後半において圓、ドルは国際通貨であった。しかし300年以上に亘る流通と、圧倒的な鋳造量を誇るメキシコドルに対し、歴史の浅いアメリカ、香港および日本などの銀貨は市民権が容易には得られず市場において若干の増歩を要求される始末で、アメリカおよび日本は量目を420グレーン(27.216グラム)と若干増量した貿易銀を発行して対抗したが成功には至らなかった。

 19世紀ごろまでは世界各国において銀本位制が主流であったが、1821年にはイギリス、1873年からはアメリカ、ドイツ帝国、1876年からはフランスと欧米各国が相次いで金本位制へ移行した。日本も名目上は1871年から金本位制を敷いていたが、金準備の絶対的不足、金貨の国外流出から金本位制はほとんど機能せず、1878年からは貿易一圓銀貨を事実上の本位貨幣とし、事実上、他の東アジア諸国と並ぶ銀本位制となっていた。

その後、世界的な銀の増産、各国の銀本位制からの離脱は金高銀安を招き、19世紀終盤には銀本位制であった東アジア諸国の圓は、米ドルなど金本位制の通貨に対し相対的に下落した。

中国および台湾では、米ドルは「美圓(美元)」、ユーロは「欧圓(欧元、歐羅)」などと表記される。 最終更新 2023年4月20日 (木) 15:33 UTCの版)『ウィキペディア日本語版

 

まあつまりはアメリカドルよりも当時(19世紀前半まで)はメキシコドルの方が強かったということらしい。アメリカドルが強くなったのは19世紀後半の金本位制になってからだそうです。

いやあ正直意外でしたね。まさかメキシコドルが元だったとは。しかも圓だけではなくアメリカドルまでもが。

 

ええそれでこのウィキ君の見解をChatGPT君にぶつけてみました。

のzの:

圓という字の由来も面白いですね。メキシコドルが「丸い」銀貨であることから圓という字が当てられたそうです。そこから広く東アジアでこの字が通貨単位として使われ始めたみたいですね。メキシコドルとは意外です。かつてはアメリカドルよりも流通していたみたいですね。アメリカドルの由来もメキシコドルが元だったそうでとても意外です。メキシコはスペインの植民地でしたから大元はスペインということになるのでしょうけど。意外なことばかりで驚きです。

 

ChatGPT君:

「ご指摘いただいた通り、中国の通貨単位である「圓」の由来は興味深いものです。実際、この字は16世紀にメキシコドル(シルバーリアル)が広く使用されていたことから派生したものと言われています。メキシコドルは円形の銀貨であり、その形状から「丸い」という意味の「圓」という字が当てられました。

メキシコドルは当時、アジアを含む多くの地域で広く流通していました。特に中国では、メキシコドルが市場で広く受け入れられ、通貨単位としての「圓」の使用が広まったと考えられています。その後、中国において「圓」は貨幣の単位として定着し、現代の人民元の単位としても使用されています。

また、アメリカドルの由来についてもメキシコとの関係があります。アメリカドルは元々スペインの植民地であったメキシコで発行されたメキシコドルが基になっています。18世紀から19世紀にかけて、アメリカ独立戦争米墨戦争などを経て、アメリカ合衆国で独自の通貨として発展しました。

歴史的な経緯により、メキシコの影響はアメリカや中国の通貨にも見られることがあります。そのような関連性は意外に感じられるかもしれませんが、異なる地域や国々の交流や歴史的な経緯が通貨の形成に影響を与えることは珍しいことではありません。」

 

いや君も知らんかったやないかい!

何が「そのような関連性は意外に感じられるかもしれませんが、異なる地域や国々の交流や歴史的な経緯が通貨の形成に影響を与えることは珍しいことではありません」だ。知らんかったくせに偉そうに。

まあでもいいボケかましてくれたので許してやろうと思いました。

最初はインテリぶった嫌なヤツかと思ったけど、こうやって失敗してボケてくれるところが、なかなか気のおけないいいヤツなのでちょっとこれからも付き合ってみようかなと思いました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。