のzの…今日の怪談

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どうもお久しぶりです! のzのです。

 

言い訳

ここんとこWワーク続きで忙しくてですね、なかなかブログが書けないという状態が続いてまして、ようやく隙間を縫うようにしてこうやって書いているわけです。絵もなんだか雑だしね。でもなんとか描いていこうかと思いまして、もしかしたら色を塗らないこともこれからはあるかもしれませんので、そこのところはご了承ください。ブログは私の中で生活の一部になっている大事なものではあるのですが、実生活があってこそなので…すみません。

というわけで言い訳はここまでにします。

怪談

ええ今日はですね、

いよいよ夏本番って気候になって参りましたので

一つ怪談でもしようかと思いまして。

ええとは言ってもですね、私、およそ怪奇現象というものを全て疑ってまして

信じていないんですね。

ええ信じていらっしゃる方々には悪いんでけど。

霊感なんてない

まあ仕事柄ですね、日々死に近い方々と接する仕事をしているので、

私の周りには信じている方々がたくさんいらっしゃるんですよ。

やれ霊感が強いだの、やれ何かこの部屋には嫌なものを感じるだの、

お祓いをした方がいいだの、ここは嫌な気が滞っているいるだの流れているだの…

はっきり言いますが、

んなもないない!

と思っています。気のせいだよ。うん。

「じゃあいないことを証明してみろよ!」

と言われればそりゃもちろんできませんよ。

だけど少なくとも私には全く感じられないんですね。

あんたには霊感が無いからだと言われればまあそれまでなんですが、

一度くらい「落ち武者の恰好をした人」とか、「包帯を巻いた兵隊」とかに

会ってみたいと思っていますが、全くありません。

良くない気と廃用症候群

以前何かでちらっと話をしたと思うのですが

私介護の仕事をしております。

仕事柄

「この部屋に入る人ってもう3人くらいたて続けに亡くなっているよね。お祓いしたほうが良いんじゃ…」

なんて話をよく耳にしますが、

有料老人ホームなんだから高齢者が入居してくるわけだし、

だいたい高齢者っていうのはなんらかの病気を持っていて当たり前なわけで

たて続けに死ぬことがあっても何ら不思議なことではない。

そりゃ最近は90歳越えてお元気な高齢者も増えましたが、

たいがいが持病を抱えています。それに足腰が悪くて転んだりすれば、

骨折もよく起こします。

骨折くらいじゃ死なねえだろうと思われるかもしれませんが、

高齢者の骨折は死に直結しますよ。

足を骨折すれば寝たきりになってしまいます。

高齢者が寝たきりになると「良くないこと」がいっぱい起きます。

まあそれら「良くないこと」を「廃用症候群」と呼びます。

脇道に逸れますので簡単に説明しますが

人間ってのは寝たり座ったり立ったり歩いたりして生活するわけです。

だからそれを見越して身体を作ってあるわけです。

ずーっと寝っぱなしだと血がきちんと流れないわけですよ。

血行不良が起きて身体のアチコチで異常が起こるわけです。

そうすると24時間看護や介護を必要とする身体になって

最後は亡くなります。

不思議体験

ええ本筋に戻ります。

そんな怪奇現象を見たことも感じたことも無い私なんですが

1回だけ不思議なことを経験しました。

それは今の老人ホームに勤める前にいた、同系列の病院で

看護助手をしていたときの話です。

ええ看護助手という仕事は、

病棟で看護師の手伝いをする仕事です。

病棟ってのは看護師が中心になって仕事をします。

病棟では看護師最強です。医師なんて下っ端扱いです。

ましてや看護助手なんてゴミの様な扱いなんですが、

まあその話はまた長くなりそうなのでまた今度。

夜勤

病棟っていうのは入院患者がいるわけですから、

当然24時間誰かがいなければなりません。

昼間はもちろん夜間もいなければなりません。

だから当然夜勤があるわけです。

夕方の4時半から次の日の朝9時半までです。

看護師2名、看護助手1名の計3人で夜勤をします。

途中交代で1人づつ2時間の仮眠休憩を取ります。

夜の11時から2時間毎に朝5時まで交代で休みます。

その日は私が最初に休んで2番目3番目が看護師という具合に

休みを取りました。

不思議なことが起こったのは朝方4時くらいです。

恐怖の一夜

看護師が1人仮眠休憩を取っているので

ステーションには私ともう1人のナースWさんと2人です。

その時ナースステーションに近い病室から声がしました。

Yさんという認知症がある女性の高齢者です。

Yさんは認知症があるので

普段からわけのわからないことをよくほざきます。仰います。

そのときも何やらわけのわからないことを仰っていました。

まあそれは良いのですが、まだ寝ている方がいらっしゃるのに声を出されてしまうと困るわけで、

仕方なく抑制帯を付けてステーション前に連れてきました。抑制帯が無いと立ち上がって転びます。転倒防止の為やむを得ずの処置ですが、もちろん今では禁止されています。

そのとき瞬間的に空気が凍った

ステーション前に連れて来て

Yさんと私とWさんの計三人(もう一人は休憩中)が

ステーション前にいます。

Yさんがいつもの様にトンチンカンなことを話し出します。

それを私とWさんと2人で聞いています。

するとYさんはWさんに向かっていきなりこう言い出しました。

Yさん「赤ちゃんのお墓参りに行くんです」

のzの「!!!!!」

よりによって何てことを言い出しやがるんだこのババぁ

その場で一番「言ってはいけない」ことを平然と言い出したのです。

何で「言ってはいけない」かというと、

実はWさん、その時は普通に働いてましたが

そのちょっと前まで産休を取っていまして

お気の毒なことですが流産されてしまった方なのです。

普段は温厚で冷静なWさんですが

この時ばかりは顔色が変わりました。

Wさん「Yさんには水子がいるの!?」

Yさん「いませんよ」

Wさん「赤ちゃんのお墓参りに行くのは水子がいる人だけよ!」

Yさん「そうですか…」

Yさんはいつもの様に返事をしています。

私はWさんの心境を思うととてもいたたまれなくなり

一言も発することができませんでした。

後日談

まあそれで後日この話を他の職員に話をしたらですね

皆一様に

「やっぱ(水子)が見えたんだよ~」

と言ってましたね。

まあ私は偶然だと思いますけどね。

ちなみに当然の話ですが

患者の前で職員が流産したことを

話す人間などいません。

基本うちの職場はブラックですが、

そこまで社会性の欠如した人間はいなかったです。いたらクビですわ。

また例え話したとしてもですね、

認知症のYさんには

話の前後の脈略を理解出来ず

記憶に留めておくことは困難でしょう。

だから全くの偶然に発した言葉が

ある意味ものすごく的確に

ヒットしてしまったという

なんという因果なのでしょうねーこれって。

終わりに

私の経験した心霊体験の様なことは

後にも先にもこれっきりです。

まあこんなことあんまり起きて欲しくありません。

その場に居たくなかったですから。

というわけで

最後までお付き合いいただき

ありがとうございました。

 

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