のzの...観ないで語る『ブレードランナー2049』

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みなさぁーん映画観てますかぁ?

私は観てませーん。

さて今日の観ないで語る映画時評は

ブレードランナー2049』

www.bladerunner2049.jp

です。

いやぁ、これ『エイリアン:コヴェナント』を語ったときも書きましたが

私とても観たいんですよ。

観たくて観たくてたまりません。

前作に当たる『ブレードランナー』は観ましたからね。

 

nozno.hatenadiary.com

 

ただまあ観たのはかなり若い頃なんですよ。

しかもほら難解で良くわからないと言われてたりするだけあって

なんだかはっきりとストーリーを憶えていないんですね。

ただ印象に残っているのは、

やたら暗い画面と街中にある巨大スクリーンと

ハリソン・フォードが屋台でうどん食ってるシーンと

写真をどんどんズームアップしていくシーンですかね。

 

だから今回の続編を語る前に

もう一回観ておさらいして置こうと思いまして

アマゾン・プライムで見直しましたよ。

これでバッチリです。

予習完了!

ブレードランナー2049』何する者ぞ。

ドーンと来い!

観ませんけどね。 

同じ内容なのに色々な『ブレードランナー』がある!

いやぁ今回観直して思ったんですけど

どれが昔私が観た『ブレードランナー』だ?

色々あるんですわ。

ファイナルカット版』とか

『ディレクターズカット版』とか

『オリジナル版』とか。

どれが昔観たやつだろう?

よくわからないので、とりあえず『オリジナル版』を観た。

 

…失敗した。

 

編集したところがモロ解りでまるでダイジェスト版を観ているような編集だ。

この編集は酷い。リドリー・スコットが観たら絶対泣く。

なにより昔観たときに物凄い印象に残った、

写真をズームアップしていくシーンが無い。

いやぁ私ね、このシーンに何で拘るかというとですね、

これを観たときに物凄い未来を感じたんですよ。

 

このシーンは主人公であるデッカードが、

依頼された、レプリカントの手掛かりを探す為に、

1枚の写真から情報を得ようとしているシーンなんですが、

その写真をある機械に入れてモニター上に映すと、

任意の箇所をどんどん拡大できるんですよ。

 

つまり今ならスマホで普通に出来る

ピンチ操作をしているんですよ。 

これ今だったら普通のことですけど

私が80年代に観たときは物凄い未来を感じたんですよ。

ああ、きっと未来はこうなるんだろうなぁって

ワクワクして感動したのを憶えています。

 

だからスマホが出てそれが簡単に出来る様になった時に、

「ああブレードランナーだ!」

って感じたんですよ。

しかも映画よりも簡単に出来る様になってる。

まさか私が生きている間にそれが出来る様になるとは。

技術の進歩って素晴らしいですね。

 

だから私にとってこのシーンはとても重要なシーンなんですね。

ちなみにそのシーンが編集でカットされていないのは

ファイナルカット版』でしたわ

ストーリーがはっきりしない理由

それで今回観直してですね、

わかったことがあります。 

ストーリーが頭の中にしっかり記憶として残っていないのは、

ハリソン・フォード演じるデッカードがボヤッとした印象だからです。

だからカチッと頭の中で相関関係が整理しにくいんですよ。

つまり主人公がキャラ立ちしていない。

凄腕なのに強くない

レプリカントっていうのはアンドロイドなんですよ。

元々は労働者として作られた奴隷の様な存在です。

そのレプリカントの一部が反逆して逃げ回っていて

それを捕まえる賞金稼ぎブレードランナーなんですね。

 

主人公のデッカードはそのブレードランナーの中でも抜きん出た

凄腕の伝説的なブレードランナーなんですよ。

だからもっとデッカード

レプリカントに対して圧倒的な強さを披露するシーンがあればいいんですけど、

凄腕のハンターであるクセに、結構弱いんですよね。

 

特に腕っぷしが強いわけでもなく、

特に射撃が上手いわけでもなく、

何か特殊な武器や能力を持っているわけでもないんですよ。

 

要するにあんまり強そうに見えないんです。

それなのに「伝説のブレードランナー」という扱いされてるわけですよ。

そこに違和感があるんですよね。

 

だって丸腰のレプリカントに銃で応戦してね、

一発で仕留めるわけでもないんですよね。

何発か撃ってようやく撃ち殺すわけです。

誰がやっても同じだろう的な腕前にしか思えないんですね。

 

まあ演じているハリソン・フォードがですね

あんまり強そうじゃないからかもしれません。

どちらかというと今まで「やさおとこ」風を演じて来ましたしね。

確かにアクション映画に出演することが多かったですけど

インディージョーンズとか

軽めで飄々としたアクションヒーローですよね。

この映画は重いハードボイルドタッチなわけですから

もっとタフなイメージが欲しい気がするんですよね。

 

それにねオチを言ってしまいますけどね、

相手役のレプリカントの方が明らかに強いんですね。

相手役のレプリカントっていうのは

ルトガー・ハウワー演じるロイ・バッティです。

ロイ・バッティ - Google 検索

 

反逆レプリカント一派のボス的な存在です。

頼りになるし強くて有能なんですね。

しかも後半段々と人間味さえ帯びて来る。

 

最初は冷血漢…まあアンドロイドですからね…にしか思えなかったんですが、

自分の存在意義を探っていくうちに

段々と人間らしくなっていくんですね。

寿命が4年

このロイ・バッティ、

レプリカントを作ったタイレル社の社長に会いに行って

結局は残虐な方法で殺してしまうわけですが

なんで殺してしまうのか

気持がわかる気がするんですね。

 

レプリカントはその有能さから逆に人間から恐れられて

寿命を4年に設定してあるわけです。

そこが人間のズルいところなんですね。

完全に支配下に置きたいが為に

安全装置を用意してあるわけです。

相手役の方が強くて魅力的

だからロイ・バッティの様に

自我が目覚めてしまったレプリカントは苦しむわけです。

その苦悩を描いているわけです。

だからむしろ主人公はロイ・バッティなわけです。

 

しかも最後はデッカードと対決して

戦闘能力では完全に勝ったのに、

つまりはデッカードを殺すことが出来たのに、

逆に助けてしまうんですよ。

 

自分を殺しに来たヤツを助けてしまう。

しかもロイ・バッティはもう寿命である4年が来ていて

そのまま死んでしまいます。

ある意味最後に人間らしくなれたわけです(慈悲深いという意味で)。

 

デッカードは最後に

自分が惚れた(惚れられた)レプリカントである

レイチェルと一緒に逃げるんですよね。

ja.bladerunner.wikia.com

もちろん本当は禁じられているのですが、

仲間のブレードランナー…というかライバルのブレードランナー

自分の地位を譲る代わりに見逃して貰うわけです。

アンドロイドは人間を超えることが出来るか

どこまでも恵まれたヤツですねデッカードは。

大して有能でも無いのに伝説のブレードランナーみたいに崇め奉られて

相手に追い詰められたのに情けを掛けられて助けられ

引退と同時に自分の伴侶まで手に入れちゃうんですから。

 

まぁこうやって書いていると

なんだか主人公の悪口ばっかり言っている様に見えますが

私は別に悪口を言いたいわけじゃないんですね。

たぶんこの話は主人公を良く見せようとか

そんな風に考えていないんですね。

 

レプリカントと呼ばれるアンドロイドが

果たして人間以上に人間らしくなれるのか?

みたいなことを言いたいのかも知れません。

 

人間らしく?

ええそれについてはですね。長くなり過ぎたので

私のもう一つのブログで語りたいと思います。

livedoor-blog.nozno.xyz

もし興味があればどうぞ。

 

と言うことで

ブレードランナー2049』

観てくださいね。

私は柄にも無く考え過ぎて疲れたので

観ませんけどね。